top of page

江戸時代がコンクリートの中に生きている

  • 小林孝男
  • 2017年12月4日
  • 読了時間: 2分

 水平に物を見ることが、私たちの普段の生活では当然多い。そして、水平に見た景色しか私た ちは知らないと言えるでしょう。飛行機に乗って、いざ着陸の時は、自分の住む街を上から眺める という気宇な体験をすることになります。すると何か不思議な感覚に包まれます。下に見える箱庭のようなこの場所で、自分は生活しているのだという実感は、なかなか湧いてきません。上から自分たちを見るなどということは、ほとんど経験する機会がないので、現実味が伴わないのでしょう。

 町歩きの準備では、地図をよく使用します。つまり自分が生活している地域を、垂直方向から見 ることになります。すると水平にしか見ていなかった時には気付かなかったことが、色々見えてきた りするので面白いものです。

 今回の町歩きでは、限られた地域ですが、町屋敷と武家屋敷の境に設けられた木戸や、町と町の間に設けられた木戸 の位置を確かめる作業を行いました。この作業においては、水平の視点ではなく、垂直の視点から町を眺めることが必須です。ゼンリンの住宅地図や地理院地図を用いて、上から町を眺める。すると江戸時代の町割の名残が、地図上にうっすらと浮かび上がってきたりします。コンクリートだ らけのこの町に、江戸時代がまだ生きていることに気付き、とても興奮してしまいます。

 仙台藩の天文学者であり数学者であった戸板保佑の屋敷跡にあたる場所が、北五番丁・北鍛冶 町の西側木戸位置近くにあります。住宅地図でその屋敷跡にあたる場所を見てみると、なんと「戸 板」姓のお宅が 2 軒ありました。何百年にわたって「戸板」の家系がこの場所で受け継がれていること に、他人事ですがいたく感激しました。現代のこの場所にも、江戸時代が間違いなく生きているのです。


 
 
 

コメント


© 2023 by Conferences Website. Proudly created with Wix.com

bottom of page