ベツレヘムはイギリスに!?
- 小林孝男
- 2021年12月15日
- 読了時間: 2分

イギリスのキャロルで、クリスマス時期によく歌われる「The first Nowell the angel did say」があります。日本語訳では「まきびとひつじを 見守るその夜 はじめて天使は ノエルを伝えた ノエル ノエル ノエル ノエル 主イエスは生まれた」という歌詞で始まります。この歌をご存じ方も多いことでしょう。クリスマスの情景が思い浮かんでくるようなキャロルです(讃美歌21-258、教団讃美歌103、新生讃美歌186など)。
この歌のことで、「なるほど」と強く思わされたことがあります。それは原詩の4節目です。直訳するとこうなります。「星は導く、北西に、そしてベツレヘムの上でひと休み。ここで止まって、とどまった。イエスさまの寝ている真上で。ノエル、ノエル、ノエル、ノエル、イスラエルの王がお生まれだ」
聖書のクリスマス物語の中に、星に導かれて東方からやって来た博士たち(占星術の学者たち)が、ベツレヘムで赤ちゃんイエスを拝み、宝物を捧げたお話があります。そのことを歌詞にしているのですが、「あれっ?」と思うことがあります。博士たちはベツレヘムから見て東方、つまりバビロン(現在のイラク)あたりからやって来たと想定されています。ということは、博士たちからすれば、星に導かれて「西」に向かって進んだことになります。ところが、先ほどのキャロルでは、星は博士たちを「北西」へ導いたとなっているのです。これではどんなに頑張っても、ベツレヘムへは到着できません。どういうことなのでしょう?
世界地図があると分かりやすいのですが、イラクから北西へどんどん進んでいくと、実はイギリスに到着します。つまり、クリスマスを祝い、踊り、歌うイギリスの村や町の人たちは、自分たちがいるこの場所こそがベツレヘムであり、この場所にこそイエス・キリストはお生まれになったのだ、と考えたのです。民衆の素朴な信仰ですが、とても重要なことです。
クリスマスの出来事は、私たちの知らないどこか外国の、見知らぬ村や町で起きたことなどではなく、私たちが住んでいる場所、もっと言えば、実に私たちのただ中で起きた出来事なのです。そのことを確信し実感するクリスマスを、今年は迎えたいものです。
クリスマス、おめでとうございます!



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