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妄想と正論

  • 小林孝男
  • 2022年2月8日
  • 読了時間: 3分

 この1ヵ月の間に、自分が高齢者であることを客観的に思い知らされました。まずは運転免許の更新に必要な高齢者講習を、自動車学校で受講したことです。講義と実技を神妙に受けてきましたが、次回の更新の際は75歳を超えますので、認知機能検査もプラスされます。どんな検査になるのか講義の中で教えてもらいました。家に帰ってから試しにやってみたのですが、ムムム?といった感じです。事前に特訓をした方が無難なようですが、そのことを果たして覚えているかどうかが問題です。

 次に何年も逃げていた無料の特定検診を7年ぶりに受けました。尿や血液検査の結果はまだ届いていませんが、血圧は150を超えていてアウト。毎日、起床後と就寝前に血圧を測り記録することを命じられました。「塩分を控えなさい!」との指示に従って、大好きなお漬物をこころもち減らすようにしています。血圧を下げる効果がある(?)ストレッチにも、密かに励むようになりましたし、ポリフェノールが高血圧にはいいとのことで、カカオ88%のチョコを日にふたかけら程つまむようになりました。計測結果を持参して今度診てもらう時は、降圧剤を処方され、アルコールを控えるようはっきり宣言されるのでしょう。自由に飲めるのは今のうちとばかりに、このところ酒量が増えたような気もします。また、年に数回受けている歯科検診を先日受診したところ、二カ所ほど歯周病が進行していると指摘されました。さらに、近くのイオンに買い物に行き、買った商品を一つエコバックに入れ忘れたことを家についてから気付き、すぐにUターンしたのは1週間前のこと。この1ヵ月はまったく踏んだり蹴ったりでした。

 これらの経験はボデーブローとしてかなり効いてきて、どうも弱気になってきました。そのためか、今まで自動車の高齢者マークの表示努力のことなど、まったく気にも留めず無視していたのですが、「付けた方がいいのでは…」という気持ちになり、早速ヤフオクで240円で購入、観念して愛車の前後にペタリペタリ。高齢者である自分を、じたばたせずに受け入れていくしかない、という心境になってきました。

 ただ、このまま「真面目な高齢者」で終わってしまうことにも、何となく抵抗感があります。人生の終盤にあたり、警察のご厄介にならない程度に羽目を外すような生き方、いわば「ちょいワル高齢者」を経験することもいいのでは、などと妄想しています。ただし、これまでの人生で、悪事に対する免疫が私の中にはあまり形成されていないもので、「ちょいワル」のつもりが「大ワル」になってしまう危険もあります。「それならそんな妄想など捨てなさい」と、心の中の「真面目な高齢者」が声高に正論を主張してきます。妄想が勝つのか正論が勝つのか、勝負の行方は果たしてどうなるのでしょう。


 
 
 

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